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(救世軍万国本営サイト2010年3月29日付)
チリの救世軍は津波に被災した海岸の村落で重要な支援を提供している。リヒタースケール8.8を記録した地震によって引き起こされた高さ5mの波はその向かう先にあったすべての物を破壊した。
支援は主としてディチャトとカレタ・トゥンベスの集落に集中されている。これらの場所では、地元住民の多くは、津波が彼らの家と財産と生計手段を破壊する有様を、逃げ登った高台から見つめていた。
ある女性は、92歳であった彼女の父親がどのように亡くなったかを詳しく語った。父親が家に残ったのは、漁師である彼の息子が、自分は海をよく知っている、波は家まで届かないと言ったからだという。それは他日の夜のことならいつでも真実であった — しかし今回はそうでなかった。
救世軍の士官とボランティアたちはこれらの海岸集落で自分のことは考えないで働き、食料、水、衣類を供給し、なおも残った土地建物の清掃に助力し、心の支えを提供している。ある避難民キャンプでは、ボランティアたちが児童クラブを運営している。子どもたちが立ち直るきっかけ作りと手助けのために。
津波で破壊された多くの物のうちには、漁船もある。一年のうちこの時期は鰯(いわし)漁を専門にする漁師たちにとって最も重要である。鰯漁の季節は3か月間しかなく、彼らの多くは一年の収入全部をこの短期間に稼ぐのである。
漁師たちは今、海を眺めながら、海岸に立ち尽くすのみである。漁を再開できるのはいつになるのか、家族をどうやって養うのか、わからないままに。ディチャト漁業組合の組合長は言う。「若い者は、他の仕事をするために、また別の教育を受けることも可能ですが、うちらの多くは年取っていますから。わたしらは魚を獲ることしか知りません — それで生活してきたし、それがわたしらの人生なんだから。」
救世軍として考慮している一つの選択肢は、流失した船に代わる船を提供することである。チリの救世軍においてこれがどの程度、実行可能であるかは、この構想を支えることができる資金提供者を見出すことにかかっている。
別の漁師は、彼が家族と共に命からがら高台に逃げ、船のことは考えなかったその状況を詳しく話した。彼が言うには、新しい船の代金を支払い終えたばかりであり、次の船のための資金をどう工面すればよいかわからないという。彼の一家は現在、元の家から陸側にかなり入った高台にある森の中で、テントや仮住居を構えた多くの人々と共に生活している。それよりは海に近いところにもキャンプが一つあり、人々はチリ軍が提供したテントに居住している。
カレタ・トゥンベスの漁業組合長は、集落の中で救世軍が実施しているすべてのことに感謝を表し、引き続きの援助をと要請している。
救世軍は引き続きの支援をさらに幅広く実施し、将来的に充分な期間の支援を提供できるよう計画していく。
国際緊急サービス
レールトン・ギブス少佐 報
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