〈タイ〉救世軍の活動が公式に承認される

　2023年6月13日、救世軍がタイで公式に活動を開始したことが公表されました。救世軍が活動する134番目の国となります。
　2012年にタイ北部のチェンマイで活動の可能性が検討され始めました。この国が力強く発展を続け、豊かさを享受する人々がいる一方で貧困に苦しむ人々も多く、キリストの救いの福音を届ける救世軍の働きの必要性が認識されました。チェンマイで2014年8月から先駆的な活動が始まり、2015年からは礼拝がおこなわれ、兵士（信徒）になる人々が起こされました。法人としての登録手続きが2016年から開始され、2023年4月にチェンマイ県政府が正式な承認をしました。
　タイの救世軍は、伝道とともに、洪水など災害被災者の支援、刑務所訪問、街頭生活者や貧困に苦しむ人々への支援、子どもたちのためのキャンプ、スポーツミニストリーなど多岐にわたる活動をおこなっています。

〈アフリカゾーン〉成長する教会と地域への奉仕

　救世軍はアフリカの27カ国で活動しており、大きく成長しています。伝道とともに、各地のニーズに応じた非常に幅広い活動が進められています。
　● 現代奴隷制及び人身取引（人身売買、強制労働、強制結婚、性的搾取などを含む非人道的行為）は、世界でおよそ5,000万人に影響を及ぼしており、その4分の1近くの事案がアフリカで発生しています。アフリカの救世軍の各軍国には反人身取引コーディネーターがおかれ、情報共有とパートナーシップの構築により問題に介入していく体制をもっています。また日常的な祈りと、予防資料の現地語への翻訳、配布などを通じて、人身取引のない世界の実現に向けて積極的に取り組んでいます。
　● 食糧安全保障と経済的エンパワーメント…ケニア東部の救世軍では、気候変動に関連した農業の知識と技術を住民に提供しています。地域の約1,400世帯がプロジェクトに参加し、食糧自給と栄養、家計に良い影響をもたらす技術を実践しています。
　また、ナイロビのスラム街に住む人々を対象に、貯蓄と低利融資のプロジェクトを実施しています。少人数のグループで協力して貯蓄し、それを元手に低利融資を受けて小規模事業をおこない、生活の基盤を支える収入を得ます。これまでに約2,000人の人々が受益者として参加し、女性の経済的自立や貧困からの脱却のために用いられています。