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ときのこえ
2024.11.01(金)

ときのこえ2024年10月号

イエス・キリストに留まる

 立石友理恵


 聖書は、私たちに大切な出会いが用意されているということを一貫して伝えています。それはイエス・キリストとの出会いです。

 新約聖書ヨハネによる福音書はアンデレという人とイエス・キリストとの出会いを記します(1章29~42節)。

 アンデレは初め、洗礼者ヨハネという神の道を教える人の弟子でしたが、師であるヨハネがイエス様を見つめて、「見よ、神の小羊だ」と言うのを聞きました。「神の小羊」とは、旧約聖書によれば神への献げものであり、自らが犠牲となって神の救いと愛をこの世界にもたらす存在を指していました。このヨハネの言葉に心を動かされて、アンデレは仲間と共にイエス様に従いました。

 イエス様は振り返り、二人に「何を求めているのか」と言われました。アンデレはぜひイエス様を知りたいと思ったのでしょう。「先生、どこに泊まっておられるのですか」と尋ねました。するとイエス様は「来なさい。そうすればわかる」と招かれました。二人はついて行き、イエス様のもとに泊まりました。

 この「泊まる」という言葉は聖書では「留まる」という意味があり、イエス様との深いつながりを表す言葉です。アンデレたちはイエス様と関わりをもちたいと願い、イエス様のもとに留まりましたが、イエス様も彼らを受け入れ、関わりをもたれました。そして二人はイエス様のもとで、神と共に生きる人生があることを知りました。

 このようなイエス様との出会いをアンデレは「メシア(救い主)に出会った」と言い表しました。アンデレはイエス様によって神の愛を知り、神に受け入れられて生きる喜びを知り、神の救いを知ったのでした。

 イエス様とアンデレたちの深いつながりを表す「泊まる・留まる」という言葉は、ヨハネによる福音書において繰返し使われます。

 イエス様を信じる人はイエス様の内におり、イエス様もその人の内にいつもいてくださいます(6章56節)。また、イエス様は
 「わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。」(15章4節)また、
 「わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい」(15章9節)と語られました。

 このイエス様の言葉は今日の私たちへの招きでもあります。イエス様は私たちをも愛し、つながると言ってくださいます。

 イエス様は、私たちが神から遠ざかり、よりどころを失い、滅びるのを放っておかれず、私たちを救うために「神の小羊」としてご自分を犠牲にしてくださいました。

 「道であり、真理であり、命である」(14章6節)イエス様のもとに留まる時、私たちは神と共に生きる新しい命を与えられます。

 イエス様は今も私たちを愛し、つながってくださいます。今も、救世軍の小隊やキリスト教会にはイエス様の言葉、イエス様との出会い、イエス様との深いつながりがあります。

 イエス様は私たちがご自分のもとに留まることを、またご自分が私たちの内に留まることを今も望んでおられます。

(救世軍士官〔伝道者〕)

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