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ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって2年半、ウクライナでは依然として厳しい状況が続いています。国連ウクライナ人権監視団によると、2024年7月は2022年10月以来、民間人の死者数が最も多い月となり、300人以上が死亡し、さらに多くの人が負傷しました。
定期的な空襲によるストレス、睡眠不足、家庭の電気や水道の絶え間ないトラブルは、一種の新しい常態となっています。インフレと生活費の上昇は深刻です。戦争が始まって以来、ウクライナの就労者の53%が職を失ったと推定されています。国内の370万人の国内避難民にとって、生活は特に困難であり、避難民としての身分を証明できずに政府の支援を受けられない人々もいます。
救世軍は今もウクライナで活動を続ける国際的組織の一つです。8つの小隊(教会にあたる)が、それぞれのコミュニティと何千人もの国内避難民に、実際的、精神的な支援を提供しています。ウクライナ中部クロピヴニツキーの士官(伝道者)、ベスモルナヤ大尉は言います。「避難民の人々に、できる限りのことをしています。最も大きな支援は、食料の提供、タオルなどの日用品、そして必要な物を購入するための引換券の配布でした。人々は何も持たずに避難して来るのです。」世界中の救世軍からの支援により、ウクライナの救世軍はこれまでに、55,000食の食事、48,665個の食料パック、39,301枚の引換券、18,908個の衛生キットを配布することができました。
また、周辺諸国を含む救世軍東ヨーロッパ軍国が世界の救世軍の支援を受けて運営したプロジェクトは、これまでに各地で50 万人以上のウクライナ難民を支援してきました。人道支援に加え、救世軍の運営する施設を活用したり、他の支援組織と協力したりして、避難所を提供しています。
救世軍の士官たちは、困難な状況でも信仰をもち、暗闇の中での光となるよう、人々と共に生きています。愛する人や住み慣れた家を失うトラウマに苦しむ避難民にとって、ただ話を聞いてくれる人がいるだけでも貴重な助けとなるのです。「このような困難な状況で独りぼっちになっている人々の痛みを知り、その痛みを和らげる方法を探しています」と、キーウの小隊士官であるルキナ大尉は言います。リヴィウ小隊で奉仕するナタリア・ラクは、難民のためのプロジェクトについてこう語ります。「私たちは、彼らが安全で、愛され、孤独ではないと感じられる場所を提供します。彼らは、私たちが気にかけていること、そして彼らの命に意味があることを知るのです。」
エネルギーインフラ、医療施設、学校への攻撃により、人々の生活に混乱が生じています。学生の40%がオンライン授業を受けていますが、停電により授業が頻繁に中断されています。救世軍の働きも停電の影響を受け、事務作業や救援物資の配布が頻繁に中断され、遅延しています。万国本営(本部)の国際緊急支援部では、東ヨーロッパ軍国と協力して、ウクライナの小隊や施設に非常電源やバッテリーなどを提供し、緊急対応が妨げられないようにしています。
夏は太陽の光と休息を楽しむ時ですが、ウクライナでは、爆撃の下での3度目の夏となりました。警報、ドローン、爆発が人々の生活を妨げ、子どもたちは夏を楽しむどころか、地下室に閉じこもらなければなりません。救世軍は子どもたちが普通の生活の感覚を得られるよう、夏の活動を企画しました。ベスモルナヤ大尉は言います。「子ども向けのキャンプやワークショップを提供しています。親は子どもたちがリラックスしているのを見て喜んでいます。また、大人向けのワークショップもおこない、新しい町での生活についてアドバイスをしています。一緒に祈ることもします。常にストレスを抱えて生活している時には、あらゆる種類のサポートが必要です。」
戦争が終わったとしても、ウクライナの人々は依然として支援を必要とします。インフラの再建には何十年もかかるでしょう。救世軍は支援の必要ある人々のためにこれからも働き続けます。
キーウのダイアナ・ディアチェンコさんは、次のようなメッセージを送ってきました。「人生、家族、穏やかな空、暖かい家、そして神が与えてくださるすべてのものを楽しんでください。ウクライナと、神の愛を広めるためにここに留まり奉仕している私たちのことを忘れないでください。」
救世軍は、すべての支援活動がウクライナの人々の日々の苦難を和らげるものとなるよう、また働き人たちが守られるよう、祈り続けます。
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