2024年の予定
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この夏、家族で「富弘美術館」に行って来ました。
星野富弘さんは中学校の体育の教師で、クラブ活動の指導中に頸椎を損傷し、手足の自由を失いました。
群馬大学医学部附属病院に入院中、口に筆をくわえて文字や絵を描き始めました。友人が病室に持って来た一冊の聖書を読み、
「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう」(マタイによる福音書11章28節)
の御言葉に出会い、クリスチャンになりました。
星野富弘さんの詩と絵は多くの人に感動を与え、また生きる勇気と力を与えています。その中に「いのちより大切なもの」という詩があります。
いのちが一番大切だと
思っていたころ
生きるのが
苦しかったいのちより
大切なものが
あると知った日
生きているのが
嬉うれしかった
この詩を書いて以来、
「いのちより大切なもの
とは何ですか」
という質問を受けてきた、と星野さんは言っています。しかし、東日本大震災以降、この質問をされる方がほとんどいなくなったということです。
東日本大震災では、一瞬にして地震と津波で多くの尊い命が失われました。今も心の傷がいやされないで過ごしている方がたくさんおられます。
わたしが現在働きを進めている関東東北地区の救世軍は、東日本大震災の発生後から継続して、岩手県大船渡の仮設住宅で支援活動をおこなっています。ある時、支援チームが訪ねていろいろな話をしていると、
「雑談はほかでもできるから、法話をしてください」と言われたそうです。そこで、旧約聖書の詩編二三編を読み、
「羊飼いが羊を大切にするように、神様は私たち一人ひとりを心にかけて愛してくださいます」
というメッセージ(法話ではなく、キリスト教の話)を伝えたとのことです。
普通、わたしたちは命より大切なものはない、と考えます。命が一番大切であって、そのためにわたしたちは生きているのだ、と。しかし、その命はなんと、はかないものでしょうか。
先に記した美術館で、星野富弘さんの詩と絵が描かれている有田焼のコーヒーカップを買いました。しかし翌日、食器棚の中で倒して、持つ所が少し欠けてしまいました。記念の思い出として大切に使おうと思っていた矢先でした。
聖書は、「わたしたちは『土の器』」であると教えています。もろく、弱く、壊れやすい存在。しかし同時に、「土の器の中に宝を持っている」とも教えています。この宝こそ「命より大切なもの」なのです。聖書では、これを、イエス・キリストを信じることによりいただける「永遠の命」であると言っています。
神様は、わたしたち一人ひとりを心にかけ、愛するあまり、わたしたちの身代わりに、独り子イエス・キリストを十字架につけて、わたしたちの罪を赦してくださいました。罪によって滅びるばかりだったわたしたちが、生きている時も肉体の死の後も、変わらずに希望と喜びをいだくことができるようにされたのです。このことを信じるなら、だれでもこの宝ー「命より大切なもの=永遠の命」をいただくことができるのです。
一人でも多くの方が、「命より大切なもの」を、得ることができるよう、お祈りいたします。
(救世軍士官〔伝道者〕)
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