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2022.09.17(土)

人身取引被害者のための世界祈祷日

暗闇を超えて　2022年9月25日(日)

聖書の言葉
「盗人が来るのは、盗んだり、屠(ほふ)ったり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。」（ヨハネによる福音書10:10）

問い：この特別な日曜日をなぜ守るのですか？
答え：現代の奴隷制、人身取引とはなんでしょうか？　救世軍は現代の奴隷制と人身取引を深く憂慮しています。私たちには神学的、歴史的な命令があります。救世軍は搾取のない自由な世界に向けて歩みを進めるための最も基本的かつ無類の方法は「祈り」であると信じています。現代の奴隷制は、経済・社会・文化・法の状況が複合した結果であり、それにより、弱みに付け込まれた人々の奴隷状態を作り出しているのです。今日、世界中で、現代の奴隷制と人身取引の影響を受けている男性・女性・子どもの数は4,000万人以上と言われています。このうち1,500万人以上が強制結婚を、2,400万人以上が強制労働を強いられ、その30%は子どもが占めています。

問い：救世軍は世界的にどのような働きをしているのでしょうか？
答え：救世軍は、133の国と地域において現代の奴隷制と人身取引に関する積極的な取り組みをしており、そのために８つの行動目標を掲げています。それは、祈り・防止・参加・保護・告発・協力・方策・証明です。どの軍国でも、どの国でも、その地域でこの働きを進めるために身を捧げている人がおり、皆さんにもぜひ、協力していただきたいのです。私たちは2021年に苦しんでいる9,795人の人々と出会い、共に歩み、取り組んできました。

人身取引被害者のための祈りの時（プログラム）の一例

祈り（「祈りの言葉」を参照）
救世軍歌集144番「おどろくばかりの」
聖書のメッセージ
祈りの時

司会者「心を合わせて共に祈りましょう。集まった人々と共に、心を合わせて、現代の奴隷制や人身取引の中を生き抜いてきた人々のことを覚え、祈りましょう。」
司会者「他の人々の利益のために取引きされ、奴隷のようにされた、娘たち、息子たちが、暗闇の中から叫んでいる声が聞こえます。」
会衆「私はあなた達と共に立ちます。」
司会者「この世の楽しみのための標的とされた、次の世代、傷つきやすい子供達が見えます。」
会衆「私はあなた達のために戦います。」
司会者「私は前線で戦う人たちと共に立ち、抑圧されている犠牲者たちが解放されるために声をあげ、生き残った人々と共に歩きます。」
会衆「私はあなた達のことを知っています。」
司会者「私は自分の無知や特権や消費力によって、様々な方法で、知りながら、または、知らずに、現代の奴隷制や人身取引の片棒を担いでいたことを悔やみます。」
会衆「私は目隠しをされることを拒みます。」
司会者「私たちが不正に対して共に戦う時に、私の祈りと皆さんの祈りが行動に移されますように。」
会衆「私たちすべての者が光を経験するまでは、私たちは自由ではないのです。」

祈りの言葉

以下に紹介するのは、人身取引被害の生存者の祈り、弱者の祈り、この問題に取り組む人の祈り、支援者の祈りです。皆さんの小隊・教会の人々と共にこの「祈りの言葉」をぜひ声に出して一緒に祈ってください。

生存者の祈り

愛する神よ、
彼らは私を見て
金儲けの機械と見なします。
彼らは私を弱者と見なし、
私を餌食にします。
彼らは自分の力を正当化します。
私の独立した生を無効にすることによって。
彼らは私の人権を剥奪し、
私の運命を手中にします。

私だけでなく、
私の家族のものも。
他の人々が光を経験する一方で
私の声は暗黒の中に閉じ込められます。
私は自分の思考によってとらわれ
私はある世界を想像します。
あなたの民が私の自由のために闘ってくれる世界、
私の存在と彼らの子どもの存在を切り離さない世界を。
あなたは私たちをキリストの体の中にあって一つであると言われます。
しかし、彼らは背を向け、
私たちには関係がないと言っています。

踊りを超えて、
光を超えて、笑い声を超えて
暗闇が存在します、
私の叫びを人質にして。
彼らはヨシュア記をペラペラとめくります。
彼らは陥落した都市に驚きはしますが、
今もあるエリコの城壁を忘れています、
私の自由をとりこにしている、この城壁を。
私は兵士たちの群れを呼び求めます。
「ときのこえ」に満たされ
私の声を私に代わって世界に届ける覚悟を整えた兵士たちの群れを。
彼らは武具を身に着け、
忍耐深く戦い続けます。
なぜなら、私が自由になれるその時まで
彼らも自由ではありえないから。

弱者の祈り

愛する神よ、
私は搾取に対して弱い者です。
私は自分の顔が好きです。
彼らは私を可愛いと言います。
一瞬、私は驚きますが、
間もなく、私はそのことを理解し始めます、
私の顔にどれだけの価値があるのでしょうか？
それは自分の自由を犠牲にするほどのものなのですか？

お母さんは言いました、敬意をはらいなさい、
ごきげんよう、奥様、ごきげんよう、旦那様と言いなさいと。
良い女の子たちは笑顔でそれをする
良い女の子たちには悪い態度がない
良い女の子たちは意見を言うべきではない
黙って聞きなさい、と。

彼らを叔父さま、叔母まさと呼びなさい、と。
私は振り払うことのできない絆で縛られるのでしょうか？
敬意をはらい、愛想をよくし
そうすることで、自分にとって死に至る扉を開くのでしょうか？
人々は私が苦しめられる姿を見るためにお金を払うのですか？
彼らは、恐怖に震える私を見るために、数分間の快楽を選び取るのでしょうか？

でも、もしかしたら、私は成長するかもしれません。
変化する私の容姿のゆえに、私は標的にされるのですか？
仕事場、学校、教会
それらは安全な空間ではありません。
愛想をよくしなければ
私は無価値な人間とされるのですか？

私の命にはどれほどの値打ちがあるのですか？
あなたは、私にそれを無代価でくださったのではないのですか？
それとも、それは子どものおとぎ話に過ぎないのでしょうか？

自分の体のことを恐れなくてもよい日が来ない限り、
私の安全が保障されているとは感じられません。
私の自由は、いつも死によって脅かされています。
自分の体のことを恐れなくてもよい日が来たならば、
私は、神の創造の作品として、あなたへの感謝で満ち溢れるでしょう。
いつになったら、私の人生、私の夢、私の未来は、助けてもらえるのですか？

人身取引の問題に取り組む人の祈り

愛する神よ、
人身取引の撲滅に取り組む最前線の実践者として、
私の祈りは、
「御心が地上でも行われますように」という祈りです。
人々の沈黙の声が、
暗闇の向こうから叫んでいるのですから。
自分の人間性を認めてほしいという沈黙の声が、
目をくらます光ではなく、自由をもたらす光を求めて叫んでいるのですから。

あなたの御心がこの地の上に行われますように。
恵みに満ちて、
彼らが、自分に自らの強さを思い起こさせる美しい
笑声をあげることができますように。
その呼吸する空気が、
自由を謳歌することができますように。
彼らの顔に希望の光を見ることができますように。
そのために、私は献身の思いを燃え立たせます。

あなたの御心が行われますように。
私は日々、問いかけます。
彼らの人生は、どうなっていただろうか、と。
もし、人間性を抹殺されることがなければ、
もし、搾取がなければ、
もし、暴行がなければ、
もし、性的な虐待がなければ、
もし、物として扱われ、自由を奪われることがなければ、
もし、彼らの命が他人によって支配されることがなければ、
彼らの人生は、どうなっていただろうか、と。

あなたの御心がこの地の上にも行われますように、
すべての人がともに立ち上がる時。
金銭よりも命を大切にするために、
すべての人がともに立ち上がる時。
苦しむ人々の叫びとともに、すべての人が声をあげるために。
すべての人がともに立ち上がる時。
あなたの御心が天で行われるように、
この地の上にも行われることを見るために。