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2024.06.04(火)

ナショナル・ドーナツ・デイ


 

ナショナル・ドーナツ・デイ:
 救世軍のドーナツガールの物語

毎年6月の第1金曜日、私たちはナショナル・ドーナツ・デイを祝います。この特別な日は、単にドーナツを楽しむだけでなく、深い歴史と慈善活動への感謝の気持ちを込めた記念日です。

ナショナル・ドーナツ・デイの起源

ナショナル・ドーナツ・デイは、1938年に救世軍(The Salvation Army)がアメリカで創設しました。この日は、第一次世界大戦中に前線でアメリカ軍兵士たちにドーナツを提供していた「ドーナツガール」(Doughnut GirlsまたはDoughnut Lassies)と呼ばれる女性ボランティアたちを称えるために設けられました。彼女たちは、戦場の厳しい環境の中で兵士たちに温かいドーナツとコーヒーを提供し、士気を高める重要な役割を果たしました。
 

ドーナツガールの使命

1917年、アメリカが第一次世界大戦に参戦すると、多くの若い兵士たちがヨーロッパの戦場へ派遣されました。戦場での過酷な生活に直面する兵士たちの士気を高めるため、救世軍はボランティアを派遣しました。その中でも特に重要な役割を果たしたのが「ドーナツガール」と呼ばれる女性たちです。

フランス戦場での活動

ドーナツガールは、フランスの前線で兵士たちに温かいドーナツとコーヒーを提供しました。移動式の簡易キッチンやテントを設置し、限られた資材で工夫しながらドーナツを揚げました。小麦粉、砂糖、ミルク、卵などの基本的な材料を使い、揚げたてのドーナツを兵士たちに届けることで、彼らに一時の安らぎを提供しました。

兵士たちへの影響

戦場の泥や雨、寒さなど厳しい環境の中で、ドーナツガールの提供する温かいドーナツは、兵士たちにとって「遠い異国で家のように思える場所」を感じさせるものでした。彼女たちの活動は、兵士たちの孤独感やストレスを和らげ、戦場での厳しい日々に少しでも希望と慰めをもたらしました。

ドーナツガールの遺産

ドーナツガールの活動は、単なる食事の提供にとどまらず、精神的な支えとして大きな意義を持ちました。彼女たちの献身的な努力は、戦争が終わった後も語り継がれ、ナショナル・ドーナツ・デイの背景として現在に至るまで深く根付いています。彼女たちの精神は、今もなお救世軍の活動に息づいており、多くの人々に感謝と敬意を抱かせ続けています。

現代の祝い方

今日では、多くのドーナツ店がナショナル・ドーナッツ・デイを祝って特別なプロモーションを実施しています。アメリカのダンキンドーナツやクリスピークリームなどの大手ドーナツチェーンは、無料ドーナツの提供や特別割引を通じて、多くの人々がこの日を楽しめるようにしています。

能登地震被災地で給食支援を行った際に救世軍オリジナルレシピの揚げたてドーナツも提供しました(2024年4月)

 

次の世代へ

ナショナル・ドーナツ・デイを迎えるにあたり、私たち救世軍はドーナツガールの歴史に敬意を表すと共に、彼女たちの遺産を次の世代に伝えて行きたいと思います。

救世軍(The Salvation Army)は1865年に創設され、世界134か国で伝道、医療、教育、福祉、地域開発、災害救援、人身取引被害者支援を進めている国際的キリスト教会・国連NGOです。日本では明治28年から活動しています。

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