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はあもに
2012.09.29(土)

家庭団コータリー No.155

新軍国女性部会長のご挨拶

シェリル・メイナー大佐

大佐 シェリル・メイナー

あざやかな黄色の水仙が満開でした。凍った土が溶け、そこから芽を出した水仙はすくすくと育ち、ニューヨーク州北部にも春が訪れたことを知らせていました。ところが、私がこの文章を書いている今は、再び雪が水仙の花を覆い尽くし、冬が去ることを拒んでいるかのようです。それでも、私には新たな希望の兆しが見えます。木や灌(かん)木(ぼく)の芽が白く固い雪の中から顔をのぞかせ、季節の移り変わりを知らせてくれます。その風景は、私たちの人生を象徴しています。移りゆく時と季節、発見の日々、とどめることと解き放つこと、そして神の声による新たな目覚め。今、私の人生は、新鮮な驚きと可能性を約束する春に象徴されています。

聖書の有名な一節、エレミヤ書29:11には、「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである」とあります。私たちは、この約束を信じてその実現を期待し、 私たちの進む道で神が出会わせてくださる人たちとすべてを神に頼るとともに、神の計画と御心を信頼しています。

私たちは、新しい任地が発表されてから、日本に住んだり日本を訪問したことのある人たちと話をしました。皆、日本の国の美しさと、日本の人たちの素晴らしさ、思いやりと親切に心を打たれたことを語ってくれました。ある人は、いつかまた日本に行きたい、また、私たちについて行きたいと言うのを聞いて、私たちはとても希望にあふれました。神の目的であり計画は、この素晴らしい国で救世軍の働きを祝福することは明らかです。エレミヤの言葉は、神の民のために書かれたものです。神の目的に向かって共に努力をする人々に平和と繁栄を与えることを望んでおられます。私たちは、神の言葉が将来の希望であることを信じ、期待しています。

私たちは、日本の救世軍で、士官や兵士たちがその使命と任務に尽力していることを聞いています。神は、皆さんを用いて神の国を築いています。私たちは、そこに加わり、聖霊の働きを共にすることを喜んでいます。
新しい任地に着任するにあたり、私たちは、士官としての三十六年間の奉仕と、愛する大勢の人たち、そして神の働きの中で得た恩寵を感謝し、二人の息子夫婦、八人の孫、高齢の両親をはじめ、多くの親族を残して、出発しました。しかし、私たちは彼らを手放したのではなく、神の手にゆだね、神が彼らを見守り、保護し、その必要を満たしてくださることを確信しています。
日本での生活を始めるに当たり、私たちを迎え、支え、導き、皆さんの仲間として受け入れてくださることを心から感謝し、皆さんにご挨拶を申し上げます。

7月教育プログラム

「認知症サポーター養成講座」に参加して

長嶋 記美子

聖書箇所 マタイによる福音書18章10-14節
救世軍歌集 102番 人生の海のあらしに

 

「認知症サポーター養成講座」に参加して 人生、僅(わず)か五十年と言われた時代から、近年、急速な高齢化社会を迎えて、多くの問題を抱えるようになりました。歳を取って不自由な体になり何も役に立てない、家族や周りの人に迷惑をかけて生きるより早くお迎えが来て欲しい、という言葉もしばしば耳にいたします。なかでも高齢者の認知症発症の増加が社会問題となっております。MCI(軽度認知障害)も含めると、相当数の方たちが認知症を発症しており、やがて、高齢者の二人に一人の発症があると言われています。行方不明者や死亡される方もあり、介護に疲れたご家族の事件も報道されて、歳を重ねる私たちにとっても他人ごととは思えない危機感を覚えます。最近は、地域において身近な支援が求められていますが、さて私たちに何ができるのだろうか、と考えておりました矢先、昨年十二月に老人保健施設「グレイス」で開催された~認知症を学び、地域で支えよう~「認知症サポーター養成講座」で、学びの機会を与えられました。

サポーター講座は、警察官や薬局の職員、スーパー等で高齢者とかかわりのある方たちのために始められたものと伺っています。講座では認知症という病を理解するために、脳の働きやそれを引き起こす病、中核症状と行動・心理症状について、また具体的な対応のポイントを学びました。地域の身近な方たちが偏見を無くし、「人間杖」となることを心掛けながら、さりげない自然なかかわりが大切な支援につながるものと考えます。

以下は、講座で使用した『認知症の人への対応 ガイドライン』より、主な項目を抜粋しました。

*対応の基本姿勢
認知症の人に対応するためには、認知症に伴う認知機能の低下があることを正しく理解していることが必要です。認知症は誰でもなる可能性のある病気です。いつ自分や家族が、あるいは友人や知り合いがなるかはわかりません。偏見をもたず、他人ごとではなく「自分の問題でもある」という認識をもつことが大切です。

*対応の三つの心得
①驚かせない ②急がせない ③自尊心を傷つけないよう、心がけましょう。

*具体的な対応の七つのポイント

  1. まずは見守る。本人やほかの人に気づかれないように、一定の距離を保ちさりげなく見守ります。ジロジロ見たりするのは禁物です。
  2. 余裕をもって、自然な笑顔で応じましょう。
  3. 声をかける時は一人で。複数で取り囲むと恐怖心をあおることになります。
  4. 後ろから声をかけない。一定の距離で相手の視野に入った所で声を掛け、唐突な声掛けは禁物。「何かお困りですか」「お手伝いしましょうか」「どうなさいましたか」「こちらでゆっくりどうぞ」など。
  5. 相手に目線を合わせて、優しい口調で体を低くして対応します。
  6. 穏やかにはっきりした話し方で。高齢者は耳が聞こえにくく、はっきりと話すことが大切です。早口、大声、甲高い声でまくしたてないこと。その土地の方言でコミュニケーションを取ることも大切です。
  7. 相手の言葉に耳を傾けて、ゆっくり対応する。認知症の方は急がされるのが苦手です。複数の問いに答えるのも苦手。相手の反応を伺いながら、たどたどしい言葉でも、ゆっくり聴き、何をしたいのか、相手の言葉を使って気持ちを受け止め、理解しましょう。

*家族への援助
家族の誰かが認知症になった時、誰しもがショックを受けます。しかし、戸惑い、混乱、拒絶、怒り等を繰り返しながら現実を受け入れていかなければなりません。そのためには、周囲の人の理解ある支援と、介護サービスの適切な利用によって安心が得られる、と考えられます。
NHK「介護百人一首」の今年の入選作の中にご家族の一句がありましたのでご紹介致します。
「徘徊について歩けば 地域の人 我にエール 勇気百倍」
介護するご家族のストレスが軽減され、ゆとりをもつことによって、介護を受けられる方にも良い影響をもたらすのではないでしょうか。

*認知症サポーターの役割
サポーターは「なにか」特別な事をする人ではありません。地域で不安の中にある方を見かけた時に、見過ごさないで適切な支援をするために、認知症について正しく理解し、偏見をもたず、ご本人や戸惑いの中にあるご家族に対して温かく見守る「応援者」です。

バラの花

温かい支援のための一助となればと願い、ご報告させていただきました。
各地でサポーターのための養成講座が行われていますので参加してみてください。講座修了時に受け取る、サポーターのオレンジリングもご活用ください。皆様の上に、神様の祝福をお祈り申し上げます。

大森小隊家庭団書記・少佐)

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