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三澤良子
数年前にお腹を三十センチほど切る手術をしました。悪性でないと判明して安堵したのもつかの間、お腹の中に菌が広がり敗血症に陥りました。直ちに緊急手術を受けて危険な状態を脱することができましたが、敗血症の後遺症で腎臓障害を起こし、入退院を繰り返しました。徒歩三分のスーパーに行っても、痛みのあまり帰り道でうずくってしまうこと もしばしば……。同時に胆のう炎も患ったために、一年で十回近く手術を受けました。
夜間に体調が悪化すると、すぐに受診すべきか明朝まで待つべきかで悩みました。宿直だった主治医に「ああ、これはしんどかったでしょう。来て良かったですよ」と言われた時は本当にほっとしました。痛みをわかってもらえたと思えたのです。
イエス様は旅の途中、重い皮膚病を患っている十人の人に出会いました(聖書 ・ルカによる福音書17章11~19節)。
「イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください。」
聖書の時代では、重い皮膚病を患った患者は、病気から完全に回復したと祭司が認定するまでの期間、コミュニティから隔離措置をされていました。だからイエス様を見つけた患者たちは、遠くから叫ぶしか方法がなかったのですが、メシアと噂のイエス様を見てどれほど胸が熱くなったことでしょうか。イエス様なら自分たちの痛みをわかってくださると願ったのでしょう。イエス様はその心を排除しませんでした。
すぐれし医者なる めぐみのイエスは
やさしき みことば かけさせたもう
めぐみあふるる たえなる み名は
あめにも地にも たぐいぞなき
『救世軍歌集』37番
さて、イエス様は重い皮膚病を患っている人たちを見て、「祭司たちのところに行って、体を見せなさい」と言われました。彼らはそこへ行く途中で病気が治ったと気づきました。ただ、イエス様に感謝を伝えに戻って来たのは十人のうち一人だけでした。
実は、私も病気が治った当時は回復した実感がありませんでした。またすぐに熱が出るだろう、痛みがぶりかえすだろうと恐れながら、再入院の支度を整えて暮らしていました。〈…あれ? 大丈夫だよ?〉そんな日を重ねて、ようやく治ったと実感するに至ったのです。
九人が戻って来なかった真相は不明ですが、主治医は患者の病を誰より熟知しています。誰がどのような課題をもっているか、イエス様はちゃんとご存じで、その叫びに応えてくださいます。そしてイエス様は、ついには十字架にかかり、すべての人を救うための見返りを求めない愛を示してくださったのです。この愛は、現代を生きる私たちにも等しく注がれています。
ぜひお近くの礼拝にお出かけください。もし病気を患っておられるならそのことを、それ以外の課題があるならそのことをイエス様に打ち明けるために、お祈りにいらっしゃいませんか?
イエス様はあなたのかなしみを共有したい、と心から願っておられるのです。
命のある限り
恵みと慈しみはいつもわたしを追う。
主の家にわたしは帰り
生涯、そこにとどまるであろう。
詩編23編6節
(救世軍士官〔伝道者〕)
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