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わたしたちは、おいしい物を食べると、気持ちも豊かにされ、幸せになります。
わたしは、これまでいろいろな所に住みましたが、それぞれの土地でおいしい物と出合いました。高知では、かつおのたたきの一切れが普通の刺身の約三倍の大きさであることと、その旨味に驚きました。長野では、見渡す限りのリンゴ畑の光景に感動し、そのもぎたてのリンゴのおいしさを知りました。九州の実家に長野のリンゴを送ったら、あまりのおいしさにひと言、
「今までのリンゴはなんだったのだろう」と言われました。北海道でも、数々のおいしい物に出合いましたが、その中でも牧場のしぼりたてのミルク、畑から収穫したばかりの野菜やとうもろこしは格別でした。おいしい物を味わうと、何とも言えない幸せな感じがします。皆さんもおいしい物を食べた時に、ただ、おいしいだけでなく、気持ちが豊かになり、幸せになった経験はありませんか?
「味わい、見よ、主の恵み深さを。いかに幸いなことか、御もとに身を寄せる人は。」(詩編34編9節)
聖書は、本当においしい物―主の恵み深さ―を味わう時、幸せであると示しています。
「味わう」とは、経験によって知ること、食べてわかる味覚を表しています。わたしたちは、おいしい物を味わうことによって幸せになるように、主イエス・キリストの恵み深さを味わう時に幸せになります。
歴史的な事実として、主イエス・キリストは、二千年前に十字架にかけられました。この十字架こそ、わたしたち一人ひとりに神様の溢れる恵みを与えるためのものでした。全く罪のない、神様の御子イエス・キリストが、十字架の死によってわたしたちの罪の身代わりとなってくださったからです。神様は、十字架によって、罪を赦し、信じる者を神の子とし、永遠の命を与えてくださいます。
神様は、イエス・キリストによる恵みを一方的に与えてくださっています。イエス・キリストを救い主として信じる時、わたしたちは、その恵みを味わうことができるのです。神様の子とされ、天国に国籍をもち、何が起こっても大丈夫な者とされる、という豊かな恵みを。
あるホスピス病棟の患者さんが、隣の教会の十字架を見て、信仰をもちたいと願われました。この方は病床でイエス・キリストを信じ、その恵みを味わって、数日後、実に安らかに天国へ帰られました。教会でおこなわれた葬儀で、この方のご主人は、
「妻は、最後に信仰をもって天国に行けて、本当に良かった」と語られました。
誰もが幸せになりたいと願います。少しでも幸せな気持ちで過ごしたい、と。本当の幸せ―何が起こっても大丈夫と思えるような幸せを、主イエス・キリストは与えてくださいます。
あなたも、この幸せを味わってみませんか?
「本当においしいもの」を味わう時に、感動と幸せが押し寄せてくるでしょう。
(救世軍士官〔伝道者〕)
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