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〔クリスマス・メッセージ〕
家族を養うため必死で働いてきた一人の父親の話に、わたしは深く感動しました。
あるクリスマスの数日前のことです。幼い五歳の娘が、家の中で最も高価な金色の包み紙を全部使ってしまいました。それを知った彼は、強い言葉で娘を叱りました。
そして、クリスマス・イブ。娘がその包み紙でたった一個の靴箱を包み、クリスマス・ツリーの下に置いてあるのを見て、彼は、怒りさえ感じました。それは、彼が本当に日々のお金に困っていたからでした。さらに、〈靴箱の中に入っているものを買うためのお金はどうやって手に入れたのだろう〉と不思議にさえ思っていました。
クリスマスの朝になりました。幼い娘は、わくわくした様子で、そのプレゼントの包みを彼のもとに持ってきて言いました。
「これは、パパへのプレゼント!」
その箱を開けながら、彼は、自分の怒りが抑えられなかったことが恥ずかしくなり、娘を叱ったことを後悔しました。ところが、靴箱を開けてみると、中は空っぽです。彼の怒りは、再びめらめらと燃え上がりました。
「こら、おまえは知らないのか?」
と、とげとげしい口調で言いました。
「プレゼントをあげるなら、箱の中に何か物を入れるものなんだぞ!」
幼い娘は、大粒の涙をあふれさせながら悲しげに父親を見上げ、小さい声で言いました。
「……パパ、空っぽじゃないよ、あたしは、いっぱい、いっぱい、いーっぱい、あたしのキスを入れたの!」
父親は、その言葉に打ちのめされました。ひざまずき、大切な愛娘を抱きしめると、彼女を叱ったことを心から謝り、赦しを乞いました。
そのわずか数年後のことです。この幼い娘の命は、ある事故によって奪われました。
父親は、この小さい金色の箱を生涯枕元に置いていたということです。彼は、落ち込んだ時、難しい問題に直面した時、その度ごとにこの箱を開け、目には見ることのできない娘のキスを取り出したのでした。そして、かわいい娘が入れてくれた愛を思い返していたのです。
わたしたちも目に見えない金色の箱をもらってはいないでしょうか―子どもたち、家族、友人、そして神様からの、無条件の愛とキスがつまった箱を。あなたの持っておられるもので、これ以上貴重なものは他にないでしょう。
ヴァンス・ハフナー(※1)は記しています。
クリスマスはプレゼントを贈り合う時
神様が人間にくださったプレゼント―
それは、神様の独り子という言葉で表せない贈り物人間が神様に献げるプレゼント―
それは、生けるいけにえとしてのわたしたち自身という贈り物(※2)
神様は、そのすばらしい愛を御子イエス様の力強い人生を通して現されました。イエス様の命は、彼を信じる人々に失われることのない希望と日々の新しい力を与えます。
天の父なる神の御顔を仰ぎ、神様の贈り物であるイエス・キリストを受け取りました、と告白することなしに、だれもクリスマスの希望を経験することはできません。
あなたも、イエス様があなたの友であり、救い主であることを知り、決して失われることのない希望を得られますように、とお祈りいたします。
イエス様の愛した弟子ヨハネは、わたしたちに与えられたすばらしい贈り物についてこのように記しています。
「御父がどれほどわたしたちを愛してくださるか、考えなさい。それは、わたしたちが神の子と呼ばれるほどで、事実また、そのとおりです。世がわたしたちを知らないのは、御父を知らなかったからです。」(ヨハネの手紙一3章1節)
神様からの贈り物―イエス様を喜んで受け取る時、わたしたちは神の家族とされます。そうです。神様は、わたしたちにとって最高の父なのです!
(救世軍士官〔伝道者〕司令官)
※1 アメリカの牧師。数多くの著書がある。
※2 聖書のローマの信徒への手紙一二章一節には、「こういうわけで、兄弟たち、神の憐れみによってあなたがたに勧めます。自分の体を神に喜ばれる聖なる生けるいけにえとして献げなさい。これこそ、あなたがたのなすべき礼拝です」とある。
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