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大事なもの無くしてないですか?
わたしたちは年を重ねるごとにさまざまな経験をします。うれしいこと、悲しいこと、楽しいこと、つらいこと、その経験がわたしたちを成長させてくれます。
でも、その成長の過程で、大事なものを無くしているのでは、と心配になったことはありませんか?
わたしには娘が一人います。その娘が二歳くらいのころのことです。娘にとって楽しく、良い経験になれば、と水族館に連れて行きました。しかし、子どもが親の思惑どおりに行動してくれないのが世の常。娘は魚やイルカなどには一切興味を示しませんでした。
そんな娘が水族館の中で興味をもったものがありました。
目をキラキラさせて、満面の笑みで叫びながら娘はそこに向かって行きました。「アイス~!」って。
彼女が興味を示したのは売店にあった大きなソフトクリームの置物でした。娘はその置物に近づくとあふれる笑顔でソフトクリームをぎゅっと抱きしめました。
親としては〈水族館まで来て興味があったものがそれか〉と少し残念に思いましたが、そこが水族館であるとか、親の期待であるとか関係なく、素直な気持ちでソフトクリームの置物に走って行った娘を少しうらやましいと思いました。
子どものように?
聖書の中に「はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない」(マルコによる福音書10章15節)
とイエス様が言われた言葉が記されています。けれども、イエス様の言われる、「子どものように」とは、わたしたちにどういうことを伝えようとしておられるのでしょうか。娘の姿を思い出すとき、きっと「子どものように」とは、娘が水族館でソフトクリームの置物を見つけて思わず抱きしめたように、まわりの期待や固定観念などに囚われず、自分に幸せを与えてくれる大事なものに向かっていける素直さだと思いました。
わたしたちは子ども
聖書には、神様がわたしたちを大事な子どもだと思っていることが記されています。神様は、ご自分にとって大事なわたしたちに、「最高の人生を送ってほしい」と願っておられます。物や地位や名声などとは比べものにならない「最高の満足感」を、「永遠の幸福」を贈ろうとしてくださっているのです。
もしわたしたちが、自分の経験や知識に邪魔をされてそれを受け取ることができなかったとしたら、もったいないと思いませんか。娘が水族館という刺激の多いところで大好きなソフトクリームを見つけられたように、さまざまなものにあふれ、多様な価値観を提供するこの現代の世界で、あなたも、神様の与えてくださる本当に大事なものを受け取りませんか。
大事なものを受け取るために
「どうせ宗教でしょ」と避けるのは、もったいないことです。ためしに、教会(救世軍では小隊にあたる)に行ってみましょう。聖書を読んでみましょう。最初は文字だらけの分厚い聖書や今まで聞いたことのないようなことに困惑するかもしれません。けれどもそこには、あなたの心の悩みや、淋しさを最良の時に解消させ、あなたの人生をより良い方向へと向かわせる答えがちりばめられています。
もし、神様が用意してくださった最高の人生を子どものように受け取ることを心から望まれるなら、神様は、あなたに、あなたのための最高の人生を喜んで与えてくださいます。
(救世軍士官〔伝道者〕)
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