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立石真崇
聖書に次のようなイエス・キリストの言葉があります。
わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。……わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。(ヨハネによる福音書15章4、5節)
イエス・キリストは、ご自分と「つながる」ようにと人々に呼びかけられました。そして、この聖書の言葉を通して、私たちもイエス・キリストとつながる生き方へと招かれています。
新型コロナウイルスの感染流行からおよそ三年になりますが、私たちはこれまで社会や暮らしの変化を経験し、人のつながりがとても大切であることに改めて気づかされました。それと共に、つながりをもつことや保つことが必ずしも容易ではないということも考えさせられています。
感染予防を理由にして、人と人とが直接に会い、一緒に過ごす機会が減りました。そして、お互いのつながりはマスク越し、仕切り越し、画面越しになることが増えました。また、インターネットやSNSなどの情報通信がつながるための新しい手段として活用されるようになりました。ただし、パソコンやスマートフォンを使いこなせるかどうかによって、暮らしに新しい格差が生じる可能性が指摘されつつあります。また、多くの情報を交わせることは便利ですが、かえって異なる意見や立場がぶつかり、対立を引き起こす要因になり得ることも明らかになりつつあります。
このような状況に置かれている私たちにとって、イエス・キリストとのつながりは特別な意味をもっています。それは、神の愛と私たちの命を結び合わせることのできる唯一のつながりだからです。イエス・キリストは次のようにも語っておられます。
父がわたしを愛されたように、わたしもあなたがたを愛してきた。わたしの愛にとどまりなさい。(ヨハネによる福音書15章9節)
イエス・キリストが示される「つながり」とは、私という存在が神に受け入れられるということです。また、「私は愛されている」という事実を人生の土台にすることができるということです。そして、神のもとに私たちの居場所が永遠に確保されているということなのです。
このように、イエス・キリストは私たちに最も必要な「つながり」を与えてくださいます。そのために、イエス・キリストは十字架で死なれ、私たちを罪から救い出してくださいました。聖書が指摘する罪とは、法を犯すことや道徳に反することのさらに根本に横たわる、神とのつながりが断たれている状態を指します。しかし、イエス・キリストは私たちの人生に命のつながり、愛のつながりを回復してくださいました。そして今も、ご自分につながる人々のために実を結び、喜びに満たされる人生を約束しておられます(ヨハネによる福音書15章8、11節)。
どうぞ日曜日にはお近くの救世軍の小隊、またはキリスト教会の礼拝にお出かけください。イエス・キリストにつながる人生の出発点がそこにあります。
(救世軍士官〔伝道者〕)
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